2021年9月30日
日本における人口変化と資源利用
コラム1
歴史人口学の研究によれば、日本の人口はいくつかの停滞期があったものの、これまでほぼ単調に増加してきました。その背景には、資源利用の形態の多様化や、土木技術の向上に伴う開墾の広がりがあったと考えられます。明治維新以降は近代化や経済のグローバル化、燃料革命に伴い人口が急増しましたが、2008年には少子高齢化により日本の総人口が減少に転じました。国立社会保障・人口問題研究所の推計値では、2050年には日本の総人口は1億人を下回り、さらに2100年には5000万人を下回ると考えられています(図1)。そのような急速な人口減少は日本の歴史上例がありません。